金融機関や保証会社は、住宅ローン回収のために、本当に競売が一番の方法だと思ってはいません。
バブル期の経験より債務者との話し合いから早期回収ということを基本的な考え方としてもっております。
債務者との話し合いとは、所謂『任意売却』ということになります。
金融機関と言えども、任意売却は債務者の同意を得なければ成立しないため、その同意を得てもらう代わりに、債務者へ時間的猶予や金銭的なメリットを約束します。
任意売却により、金融機関も早期回収が実現し、競売に要する費用がかからないため、スムーズに債権回収が図れるため、お互いにメリットがあります。
それでは、債務者サイドのメリット見ていきましょう。
任意売却のメリットとして、一番大きい点は、何と言っても借金苦から解放され、次の人生をスタートさせることにあります。
住宅ローンは担保に不動産があるため、資産があると思い込んでいる方がいますが、住宅ローン滞納になるケースの9割が資産よりも残債の方が上回っています。
''住宅ローン滞納が始まれば、住宅ローン残高が減るどころか、遅延損害金が膨らみ、ますます債務が増えてしまい、負の連鎖が起きて、借金苦から逃れられなくなります。
しかしながら、先ほど書いたように、新築の住宅を購入しても払い終わるまでは、あなたの住宅は借金しか残らないのです。
それにこだわっているから、いつまでたっても借金苦から逃れられないということなのです。
任意売却により、早期に債務を圧縮して、残債について専門家サポートを受けて処理をすることで、借金で悩まない生活が実現できるのです。
競売では入札を確実にするために、相場より低い価格を基準にしてます。落札価格が市価の4割を下回ることもあります。
競売での時間経過よる遅延損害金や競売申立費用などがかさみ、債務はますます膨らみ、破産しなければならなくなるケースが多くなります。
任意売却により、早期に処理することで余計な費用をカットでき、その分を返済に回すことができるため、生活再建がスムーズに実現できるのです。
競売での落札では、落札者からは一切の引越し費用などは出ないばかりか、落札者が裁判所に申立てすることで、強制退去を余儀なくされます。
生活再建をする上で、次の住まいは一番大切な重要事項です。
任意売却では、債権者へ売却金額から引越し費用としての経費を認めてもらうように交渉します。
しかし、全ての債権者が引越し代について出してくれると限りません。
現に、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の案件では、基本的に引越し代は売却に必要な費用としては認められません。
ではどうしたら良いかというノウハウは、任意売却専門で扱うプロの仕事となります。住宅金融支援機構の案件でご相談戴いた方の過去実績は、100%の引越し費用を確保しております。
任意売却では、売れた金額より必要な費用(抵当権抹消費用、仲介手数料、税金滞納分)を配分するため、原則として持ち出しによる負担はありません。
身内などで資力がある方が応援してくれる場合は、セール&リースバック方式により、そのまま物件を賃貸していくことが可能です。
そして、後ほど物件を買い戻すように契約しておけば、また自宅を取り戻すことが出来ます。